猫とビー玉

猫に振り回される幸せとドタバタ日常。自作のヘタ漫画をまじえて綴っていきます

おむすび編3. 生き物と向き合えば、つらい時もある

おむすびを初めて見かけてから1年ほど経ったころのこと。
ずっと遠巻きに見ていた私エビネも、おむすびとコミュニケーションをとる日がきました。
 

 

生き物を飼うのは別れる時つらいから嫌なのだ

幼い頃の私は、鈴虫を飼えば昼も夜も虫かごを覗き、鈴虫が死んでしまえば泣きながら庭に埋めた。
人の犬を1週間ほど預かった時は、友達とも遊ばず犬にべったりで、飼い主さんが迎えに来た時には行っちゃ嫌だと大号泣した。
 

三太へ苦言を呈する

おむすびを初めて見かけた時からほぼ1年は経った頃だと思う。三太がちょくちょくおむすびを伴って帰宅しては何かしら食べるものをあげる、という事が増えてきた。

私は気に入らなかった。
飼いもしないのになぜえさを与えるのか?
えさを与えられたら、猫は更に何か期待するんじゃないか?
そもそもそれって無責任じゃないか?

そして私自身のメンタル面の問題もあった。前回書いたように、私は情が移ると「私が飼う」と言い出しかねない。でもうちでは飼えない。
だって猫を飼ったことがないし、知識もゼロだ。
共働きだから日中うちは無人になる。
三太も私も大の旅行好きで、よく何泊も留守にする。
それに、以前から飼いたいと思っているのは、猫ではなく犬なのだ。
 
私はよく三太に「あーして」「こーして」と言う。その9割は三太のことを思ってのことだ。(と思う)
例えば「板チョコをまるまる一枚一気に食べるな」とか「起きたらまず水分を摂ってくれ」とかそう
いうことだ。
だけど三太はほとんど私の言うことに耳を貸さないのである。

私は例のごとく、帰宅途中で連れてきたおむすびにかつおぶしをあげて戻ってきた三太にお願いをした。

夫に苦言を呈する妻

お願いというか、提案とでも言おうか。(多少の語弊はあるかもしれないが)

まぁ結局どんな言い方をしたって、どうせ私の言うことなど聞きやしないのだ。

三太は「連れてきたんじゃなくて勝手についてきたんだよ」などととぼけた事を言っていたが、野良猫を見ると三太から近寄っていくのを私は数え切れないほど見てきたのだ。
妻を軽く見ないでほしいものである。
 

軽い気持ちで猫を呼ぶべからず

秋が去り、冬が始まろうという寒々とした日のことだった。
私と三太は外出して夜遅くなり、家に向かっていた。

例のKさん宅の前を通りかかった時、おむすびがいつものバスマットの上に居るのを見た三太が「チッチッ」と言った。
チッチッ?!
私は足早に歩きながら文句を言った。「この前連れてこないでって言ったよね」
「声かけてないよ」三太はしれっとしている。
「今チッチッって言ったじゃん!」そう詰め寄りながら、後ろで何か声がしたような気がして振り返った。

振り向くと猫がいて驚く女性

声の主はおむすびだった。
そしてやはりうちまでついてきた。

指先が凍えそうな寒い夜だ。
ついてきてしまったものを、さすがに何もあげずに追い返すわけにもいかない。キッチンを物色して、シーチキンの缶詰を開けてやった。

おむすびはおいしそうにガツガツと平らげた。その皿さえ食らいそうな食べっぷりに、Kさんからゴハンをもらってるはずだけど?と思う。

缶詰一缶を完食したのだからおなかはいっぱいのはずだが、おむすびはなかなか立ち去ろうとしなかった。
私たちに何かを訴えるように鳴いている。
私たちは仕方なくおむすびをその場に残して家に入ったのだが、おむすびはなおも鳴き続けた。鳴けば私たちがまた出てくると思っているようだった。

ドアのすりガラスの向こうに、うろうろしているおむすびの姿が見えた。
うろうろ、ニャーニャー
うろうろ、ニャーニャー
だんだんこっちまで泣きたくなってくる。

私はしばらく玄関で立ち尽くし、耐えきれずリビングに逃げた。自分がひどく冷たい人間のように思えた。

そして、ようやく鳴き声がしなくなった頃、外に出てシーチキンの皿を下げた。
風は冷たかった。

あの猫はあのバスマットの上に戻ったんだろうか?今日の風は外で生きる野良猫の体には厳しいかもしれない、そんな事を考えながら背中を丸めながら家に入った。
 
おむすび編4に続きます
 

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