毎日のルーティン
先代猫のおむすびは、私が帰宅すると必ず玄関までお出迎えしてくれた。
寝ていても、すぐに起きてやってきた。
開いてない目をしょぼしょぼさせながら眩しそうに出迎える様子は、とても可愛かった。
今日は出てこないな、おかしいな、と思いながらリビングに入ったら、ちょうどトイレから出てきて駆け寄ってきたこともあった。
さすがにトイレは途中でやめられないからね。
私より帰宅の遅い三太のことも、迎えに行っていた。
まるで待っているかのように、玄関にちょこんと座っている姿もよく見た。
寝ている時でも、カギのまわる音で飛び起きて玄関まで走っていった。
三太がドアを開けて入ってくるのを見ると、ニャーニャーニャーと盛大に鳴く。
嬉しそうにも聞こえるし、「遅いじゃないですか!」と文句を言っているようにも聞こえた。
毎日のお出迎えを欠かさなかったおむすびは、猫エイズを発症するまで、お出迎えを毎日のルーティンにしていた。
逆にお見送りの方は、たまにするくらいだった。
玄関までついてきて、出かけようとしている私をジトっと恨みがましく見ていた。
私はいつも「ゴメンね」と言いながら、出かけていたっけ。
他人行儀
おむすびが熱烈なお出迎えをしてくれたのとは対照的に、アオイとユズはお出迎えというものをしたことがない。
それどころか、帰宅した直後はすごく素っ気ない。
最初の頃のユズなんかもっとひどくて、警戒モード全開だった。
しばらく私が私であることを、思い出せない風。
私はなんとなく傷ついたのだった。
三太が帰った時も、やはり似たり寄ったりの反応。
やっぱり「どなたでしたっけ?」みたいな顔してる。
アオイとユズのお見送りはと言うと、まずリビングで私が出かけることを察知してジトッと責めるように見る。
そして玄関で靴を履いたりカバンをひっくり返したりしていると、のそっとやってくる。
「早く帰るからね」と声をかけると、プイッと2階へ上がってしまう。
たたきから身を乗り出して階段を見上げると、だいたい踊り場に座ってこっちを見ている。
その顔を見ると、今日も速攻で帰ってこなきゃと思うのだ。
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