仔猫の頃、ユズはアオイにちょっかいを出しまくっていた。
見ていてアオイが可愛そうになるほど。
アオイのストレスはハンパなかったに違いない。
扉の向こうのものが気ににゃるわ。
ちょっとユズ、邪魔ね。
仕方にゃいから回りこむわ。
ユズ、いちいち見にゃいでちょーだい。
ユズも気ににゃるの?
これは何かしら?
あっ、やめてよ!
パシッ(猫パンチ)
もう!やめてったら!
・・・・・。
怒り
怒りって、時間が経つと不思議にスッと消えてなくなる。
若い頃、職場のおじさんに失礼なことを言われて腹を立て「あのオヤジ一生許さん!」と息巻いていたことがあるが、翌月にはそのおじさんとアホな話で笑っていた。
多分そのおじさんは、私にとってどうでもいい存在だったんだろう。
これが大好きな人、信頼している人だったら、もっと時間がかかったかもしれない。
もし自分を傷つけたのが自分にとって重要な他人なら、その時点でその人に見切りをつける。
そして、時間の経過とともにその人はどうでもいい存在になっていく。
そして怒りは消失する。
怒りは不要な感情だと思う。
怒れば怒るほど感情に振り回されて、自分も傷つく。
どうせいつか消えるものなのだから、最初から「何年か先には、これもどうでもよくなること」と、怒りの矛をおさめられるようになりたいものだ。
蒸し返し
保護主さんの家では、アオイの周りは大人の猫ばかりだった。
物静かな優しいおじいちゃん猫の上に乗って、平和に眠るアオイの写真を見せてもらったこともある。
ところがうちにきて、いきなり同世代のユズと同居するはめになったアオイ。
そしてユズはひと際ヤンチャでしつこかった。
うしろから飛びつかれ、何度追い払ってもまた飛びつかれる。
アオイはどれだけ戸惑ったことか。
シャーシャーパンパンと威嚇が始まり、終わる気配がないとさすがに目に余って、2匹の間に段ボールで壁を作ったりしていた。
あまり効果はなかったけれど。
大人になって、ユズのちょっかいはなくなった。
代わりにアオイの方が、ちょっとしたことでいちゃもんをつける。
テーブルの下のホットカーペットで仲良くぬくぬくしているな、と思っていたらアオイがユズをけん制し始めた。
ユズは最初は我慢しているのだが、根がお子ちゃまなのですぐに「なんだよぅ!」となって小競り合いが勃発する。
アオイは自分の体より2倍大きいユズに果敢に挑んで、絶対に引き下がらない。
滅多にないけど、ユズが本気で切れそうな気配を見せると、止めに入ることがある。
困ったもんだ。
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