以前暮らしていた外の世界、どんな気持ちで眺めているのか
いつだったかテレビで、俳優の菅田将暉氏が親指と人差し指で1ミリくらいの隙間を作って「春と秋がこれしかない」と言っていた。
私は心の中で「その通り!」と激しく同意した。
春物のコートなんてもう何年も着ていない。
現実に春と秋は短くなっているらしい
菅田将暉氏のその発言に対して、誰かが「実は気象的にも短くなってるんですよ」と言って、四季の長さを示す円グラフを見せていた。
20年前のグラフでは存在感があった春と秋は、現在では半分くらい短くなっていて、12ヶ月のほとんどが夏と冬で占められていた。
秋が一番好きな私にとっては、なんとも悲しいことだ。
網戸の季節
春と秋は、エアコンの要らない貴重な季節でもある。
開け放った窓からそよいでくる風の気持ちよさに、エアコンはどう進歩しても太刀打ちできないんじゃないだろうか。
季節もいい感じになってきたから網戸に、と思わず窓を開けたくても、うちでは猫の存在が立ちはだかる。
猫、網戸、そしてその次に連想する言葉は脱走だ。
だったら手っ取り早くエアコン?
私はエアコンが嫌いだが、猫もエアコンが嫌いらしい。
エアコンをつけると、別の部屋に行ってしまうことがある。
出窓のおむすび
風の気持ちよい日、おむすびを見張りつつ、観音開きタイプの出窓を網戸にしてみた。
窓からは、鳥の鳴き声、車の音、ご近所さんのたてる物音がクリアに聞こえてくる。
恐怖心より好奇心が勝るおむすびは、それらをすぐさま聞きつけて、出窓に飛び乗った。
最初は、外の空気の匂いをふんふんと嗅いでいた。
おむすび、呼吸が荒い。
大丈夫か?
少し落ち着いてくると、庭の木にやってくる鳥を凝視したり、散歩している犬を目で追ったりしている。
前までおむすびが暮らしていた外の世界。
なにを思いながら見ているか?
外の刺激はやはり強すぎるようで、落ち着いたと思わせたのもつかの間、いつもと違う鳴き声を上げ始めた。
それでも傍観していると、次には網戸に爪をひっかけて立ち上がった。
まさか網戸に登る気?
体重5キロのおむすびが登ったら、網戸は壊れる。
ほんとに登りそうになったので、なだめて下ろして、窓を閉めた。
何度か出窓の網戸チャレンジをしてみたが、いつも最後には網戸を登ろうとするので、出窓を開けるのはあきらめた。
引き戸を指3本分開けて、ストッパーでこれ以上開かないように固定した。
おむすびは4センチの隙間に鼻を突っ込んで、網戸越しで外の空気に鼻をヒクヒク。
心配性の私は、それはそれでまた目が離せない。
おむすび編90に続きます
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