物覚えの悪さ
以前から、人の名前を覚えるのが苦手だった。
だからサービス業には向かないしサラリーマンになったのだが、会社でも人の名前が覚えられない。
それに加えて最近記憶力の衰えが激しくなり、苦手に拍車がかかってきた。
同僚が結婚して姓が変わった時も、油断するとついつい旧姓で呼んでしまう。
1ヶ月が過ぎても「○○さん、あ!ゴメン××さん」なんて謝り続けていたのは、私と定年延長した60代のおじさんくらいだ。
キッチンのハサミ
キッチンでは、なにかとハサミを使う。
最初はハサミを引き出しに入れていたが、引き出しをあける頻度があまりに多くて、ダンパーがだめになった。
そこでハサミの置き場所を調理台の上に変えた。
だけど長年の習慣で、ついつい引き出しを開けてしまう。
順応できない自分にいい加減うんざりしてきたころ、そのハサミが紛失した。
以前の置き場所だった引き出しにもない。
私の疑惑の目は、真っ先に三太に向かった。
だってこの家でハサミを使うのは、私と三太しかいない。
3秒考えて、「ちょっとぉ、またハサミどっかにやっちゃったでしょ」と言いたくなる自分を制した。
三太より疑わしい人物が頭に浮かんだからだ。
その人物とは、紛れもなくこの私。
最近の私は注意力の欠如とうわの空で、うっかりが多い。
このハサミも自分の仕業、という可能性を否定しきれない。
そしてその日のうちに、あっさりハサミは見つかった。
キャビネットの上にぽつんと置いてあったハサミを見て、今朝ここで自分が使ったことを思い出したのだった。
三太に文句を言わなくて良かった・・・。
教訓
「三度吾が身を省みる」
黒猫の黒豆
窓辺に鎮座していた、黒猫の黒豆(ぬいぐるみ)。
睨みのきいたするどい眼光。
その黒豆が棚から転げ落ちていた。
真っ先に私の頭に浮かんだのは、ユズだった。
じゃらしを追いかけるついでに、ソファの背に置いた黒豆を蹴散らすユズを何度も見ていたからだ。
夕方になって、三太が「風呂場の窓閉めていい?」と聞きにきた。
それじゃ私もと開けていた各部屋の窓を閉めて回りながら、今日は風が強かったなぁと考えた時、ふと黒豆が目に入った。
黒豆の後ろにはカーテン。
窓は開いている。
風の強い日は、カーテンが大きく強くはためく。
もしかして・・・黒豆を床に落としたのは、ユズじゃなくてカーテン?
教訓
「七度尋ねて人を疑え」
みーさまと黒豆
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