喪中はがき
先月、喪中はがきが届いた。
なんだかいやな予感がした。
予感が当たりませんようにと思いながら見たら、亡くなったのは私の高校時代の友人だった。
偶然にも数日前、高校の卒業アルバムを何十年ぶりかで開き、懐かしい気持ちになっていたところだった。
彼女は高校の部活仲間で、社会人になってからもみんなで食事に行ったり、旅行したりしていた。
それぞれが結婚したあとは その中でつき合う友人は絞られていき、彼女とは年賀状だけのつき合いになっていた。
はがきを受け取ってからしばらく、ずっと彼女のことが頭を離れなかった。
明るく優しく、たくましかった彼女。
疎遠になってしまっていたけど、好きだった。
年賀状じまい
それから数日後 部活仲間のひとりから連絡が入り、他のメンバーともLINEでつながることができて とりあえず皆でお線香を送った。
それまで私は、そろそろ年賀状でのあいさつをやめて LINEやe-mailに切り替えたいな、と考えていた。
だけど今回のことがあって、もしも年賀状をやめてしまっていたら 彼女のダンナさまは私に連絡をくれただろうか?と考えた。
スマホにロックをしない人もいるけど(私です)、きっちりパワードや指紋認証を設定して 本人以外は開けないようにしている人は多い。
交友関係の情報が本人しか開けられないスマホのみに入っていた場合、家族がその友人と連絡をとる難易度は上がる。
本人が万が一の時のために、友人の連絡先を家族に伝えていれば別だけど。
そんなこともあって、年賀状はしばらく続けよう と思ったのだった。
そばにいる
そんなこんなで、つくづく無常を感じていた私。
いつもより 気分は沈みがち。
こういう時は、なにを言うわけでもないけど そばにいてくれる存在の温かさを感じる。
私をさがしてくれたの?
一緒に お外見ようか。
気が済んだので「下に行くよー」と声をかけたら、トコトコとついてきた。
飼い主に元気がないと、いつの間にか猫がそばにいて じっと見ていることがある。
なにか要求するわけでもなく、ただじっとそばに座っていたりする。
そんな時の猫の瞳は、なんとなく思慮深い。
おむすびはノラの頃、玄関の前で過ごすことが多かった。
私が道路に出て あたりを見回していたら、音もなくやってきて 足にぴったりとくっついたことがある。
ふんわりと寄り添ったおむすびの温かいからだには、私のストレスで凝り固まった心を解きほぐす力があった。
あの時私は、無意識のうちに この猫を家族にしようと決めたのかもしれない。
いつも猫は、ただ寄り添うという 簡単そうで実は難しいことを、さらりとしてくれる。
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