寝ているようで、実は全部聞いている
猫と暮らすようになってから、我が家のテレビやステレオの音は小さくなった。
大きな音は猫のストレスになるのでは、と考えたからだ。
だからテレビを見ていても、よく聞こえなくてテレビに向かって聞き返したくなることがある。
聴く能力
私はもともと耳の聞こえがよくない。
この半世紀、おばあちゃんのようにいつも「え?」と聞き返してきた。
相手にしてみればうざいと思うけど、いつも聞き返している自分自身もうざい。
とは言っても、健康診断で聴力には問題ないので、聞きとったり聞き分けたりする能力が低いということなのかもしれない。
学生時代、友人Aと友人Bと電車に乗っていた時、電車の騒音で友人Aが何を言ってるのかさっぱり聞きとれない私の隣で、友人Bがうんうんと相づちを打っていて、二人の間で会話が問題なく成立していることに驚いた。
この時私は、自分の音を聞きとる能力が低いことに気づいた。
これって外国語のヒヤリングにもすごく不利なんじゃないかと思う。
それでも外国語を勉強すると世界が広がっていく気がするし、海外旅行が好きだったこともあって、映画鑑賞中についつい、字幕を読まないで自分の耳で理解しようと無駄な努力をしてみる。
が、聞きとれるのはほんの少し。
猫にテレビの前に立ちはだかられると、結局はディスクの停止ボタンを押さなくちゃならなくなる。
夜中の雑音
話は戻って、人間は猫の為に些細ではあるがこのような努力をしているのに、猫の方はやりたい放題だ。
寝ている人の横で、熱心に毛繕い。
夜中の静けさの中、ザーリザーリ、ちゅぱちゅぱと音が響く。
終わったのかと思えば、今度は耳を掻く音。
おむすびはよく耳を掻く。
耳ダニが心配で病院で見てもらったら、おむすびは普通の猫より耳が小さいので耳垢がスムーズに外に出なくて掻くのだそうだ。
静かになったと思いきや、今度はゴロゴロの大音量だ。
毎度これが始まると長い。
やっとゴロゴロが終わって、「ぷすーっ」に変わったので、寝たかと思って見下ろすと起きている。
私と目が合うといつも、私のあごを前足の肉球でぎゅーっと押す。
おむすびはこれをよくやるけど、これってどういう意味なんだろう?
あごに押しつけられた肉球はちょっとうれしいけれど、なんか複雑な気分だ。
おむすび編140に続きます
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