猫とビー玉

猫に振り回される幸せとドタバタ日常。自作のヘタ漫画をまじえて綴ります。

コタツをめぐるネコと飼い主の攻防 おむすび編38

 

秋が深まった11月、コタツを出した。
そのバタバタを聞きつけて、案の定我が家のネコになったおむすびが偵察にやってきた。 

 

コタツの記憶があるようだ


設置完了したコタツを、おっかなびっくりで眺めていたおむすびは、じりじりとコタツに近づいていった。
おむすびが入れるように、コタツ布団を少しあけておいたら、思惑通りそこに吸い寄せられていく。
そしてコタツに鼻先が触れるくらい近づいたら、それまでイカ耳&腰をおとして警戒度マックスだったのが、ふいに緊張が解けたようにスッとコタツに入っていった。

 

こたつに近づく猫

こたつに近づく猫

こたつに入る猫



きっと、前に飼われていたおうちでも、コタツに入っていたんだろう。

 

それからというもの、おむすびはコタツに入り浸りになった。
そして、必ずコタツのど真ん中を陣取る。

 

こたつで寝る猫

 

おむすびはメスネコだが、体重は5.2kgある。その上筋肉質でたくましいので、最初はオスネコだと勘違いしていたくらいだ。
そんなネコがコタツの真ん中にドテッと寝ていると、人間の私たちは必然的に足をコタツの端っこに寄せなくてはならず、ちっとも暖かくないし、窮屈この上ない。

 

あの手この手を繰り出す三太

 

そこで夫の三太が、ふかふかの毛布を折りたたんでコタツの端に置いてみた。
目新しいものにはとりあえず乗ってみるおむすびだから、まんまと毛布につられてど真ん中は明け渡すだろうと思われた。
フッ、楽勝だな。


ところがおむすび、毛布に乗らない。
フカフカよりも暖かさ優先ということか?
ど真ん中を譲る気はなさそうだ。

 

そこでまた三太は目論んだ。
コタツの温度を上げれば、暑くて端っこに移動するに違いない。
一気に温度設定を強にした。
さぁ、これでどうだ?

 
もうここまでくると、ネコと人間の根くらべだ。
とにかく暑い・・・。
おむすびはしぶとくセンターに居座り続け、足を隅に寄せている私たちが音を上げる寸前、とうとうコタツからのっそりと出てきた。
出てきたのはいいけど、ちょっとフラついてないか?
なんか床にへたり込んでるぞ。
おむすびよ、なぜそこまで粘る?

 

三太の顔には勝利感みたいなものが浮かんでいたが、私はもう温度を上げるのはやめてくれと言い渡した。
おむすびの体にも悪いじゃないか。

 

そこで、三太は次の対策を実行した。
小さなコタツを買って、今あるコタツと並べたのだ。

 

並んだコタツ

 

見た目は悪いが、これなら大きな方にも小さな方にも行き来は自由。
女王専用VIPルーム(ミニコタツ)でくつろげば、人に蹴飛ばされる心配もないし、人間のくさい足からも解放されて一石二鳥でございましょう?女王陛下。

 

でもおむすびがミニコタツに入ってくれたのは、ほんの最初だけだった。
やっぱり大きなコタツのど真ん中を、我が物顔で占領するのであった。


せっかく買ったミニコタツは、その冬のうちに撤去され、納戸に収納され、やがてゴミに出された。
その後、我が家はもっと大きくて長方形のコタツに買い替えた。
もちろんそこでも、おむすびは不動のセンターだが。

 

ネコはコタツの暖かさだけじゃなく、人間の足に(クサくないのかね?)もたれかかったり、囓りついたりするのがお好きなようだ。

人がどんなに浅知恵を絞っても、結局勝つのはネコ、ということか。

 

 おむすび編39に続きます

 

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