ゴハン待ち
私の腹時計
私の腹時計は昼前の11頃になると、ぐーぐーと腹の音で知らせてくる。
それでも何も食べ物が入ってこないと、次はちょっとしたことでイラっとさせる作戦に出る。
私が心を許した人たちは簡単に、こいつなんかイラついてるぞ、さては腹が空いてきたな、と察するらしい。
で、私に食べ物を与えるとすぐ元通りになるので「落ち着いた?」なんて聞いてくる。
え?! そんなに私顔に出てた?
そう、私はすぐ顔に出るわかりやすいタイプだ。
顔に出るタイプは損が多い。
会社の同僚に「最初はえびねさんのこと、何を考えてるのかわからない人だなと思っていた」と言われたことがあった。
よかろうよかろう。
憧れのポーカーフェイスとまではいかなくても、私もさすがに成長したようだ。
おむすびの腹時計
私と同じく気持ちがすぐ顔に出るおむすびは、午後3時になるとダイニングの椅子の上でお座りする。
おむすびのゴハンは朝の5時と7時。そして夕方の5時と7時。
一度にたくさん食べると吐いてしまうことがあるので、2度ずつに分けている。
朝夕の5時は寝坊や仕事などで時間通りにあげられない可能性があるので、自動給餌機で食べてもらう。
ゴハンが出るのは5時なのに、いつも2時間前からスタンバイ。
よほどお腹が空いているのか、それとも単なる習慣なのか。
白黒つけたくなって、3時頃に声をかけてみた。
おむすびは嬉しそうに足元でソワソワする。
私がおやつの支度を始めると、ひっきりなしに鳴いている。
クエスチョンマーク型のしっぽがフルフルと小刻みに震えている。
おいしいおやつにありつくと、やっと静かになった。
満足そうに足をなめなめ。
毛繕いのあとは、窓辺で庭の鳥なんかを眺めている。
猫が外を眺める後ろ姿を見ると、私はその小さな背中をぎゅっと抱きしめたくなる。
嫌がられるので抱きしめないけど。
やがて、おむすびが窓辺から離れてダイニングの椅子へ。
ちょこんと座ってスタンバイした。
お腹は一杯のはずなんだけど。
やっぱりスタンバイは単なる習慣らしい。
そして5時、自動給餌機からじゃらじゃらとカリカリが出た。
いつもだったらすぐに降りてガツガツと食いつくのだが、ちょっと躊躇している。
その顔があからさまに「今ひとつ気分がのらないわ」と言っているようで笑えた。
この後、おむすびはちゃんとカリカリを食べていた。
でも食べっぷりは、いつもと違ってお上品であった。
おむすび編138に続きます
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