猫とビー玉

猫に振り回される幸せとドタバタ日常。自作のヘタ漫画をまじえて綴ります。

マインドフルネス 些細なことに動じない自分になりたい

 

以前マインドフルネスが怒りを鎮めるのに有効だった、と書いた。

マインドフルネスとは

 
マインドフルネスは宗教色のない瞑想の一種。瞑想は混乱した精神状態をすっきりさせたり、ストレスの低減に役立つと言われている。

GoogleやAppleなどの有名企業でも導入されているらしい。集中力を高め、パフォーマンスの向上が期待できるからだという。

けれども、マインドフルネスをやったからといって、欲しいものがザクザク手に入るわけではない、と私は思う。

私などはもともとポテンシャルが低いので、まず根底にあるダメな部分をどうにかしない限り、思い通りにできるものは少ないだろう。
でもひとつだけ、手に入れたものがあった。
それは心の平安だ。
 

 マインドフルネスの実践方法


マインドフルネスにはやり方がいろいろあるが、基本は呼吸に意識をむけるという方法だ。
私は最終的にこれが一番やりやすい方法だという結論に至った。もちろん人によって、なにが一番自分に向いているかは試してみないとわからないと思う。
以下に、試したものを書いてみる。
 
 

まず最初に試したのは、呼吸に意識を向ける方法

 
言葉通り、自分の呼吸に集中するやり方だ。
まず、邪魔の入らない静かな場所でリラックスして座り、目を閉じる(半開きでも可)。息を吸うたび、吐くたび、空気が鼻を通して肺に入っていくのを感じ、そして出ていくのを全身全霊で感じる。
雑念が浮かんできたら、受け流してまた呼吸に集中する。雑念は次々と浮かんでくるので、これの繰り返しだ。

最初は、雑念が絶えずうまくいかなかった。
これは呼吸に集中するやり方が自分に合っていないのだと思った。実は単に、マインドフルネスを始めたばかりで、慣れていなかったからなのだが。
 

数を数える方法

 
呼吸がだめなら、数を数えたらどうだ?ということで、1から10まで数えて、10までいったらまた1から始めて、を繰り返していく、というやり方に変えてみた。
これは単純に向いていないみたいだった。気が散るのである。もしかしたら、数字が苦手だからかもしれない。
 

砂時計を見つめる方法

 
洗濯機を回しているとき、水の中で回る洗濯物をぼんやり眺めていることがある。こういう時は結構無心になっていたりする。
だったら砂時計が落ちていくさまをぼんやり見たらどうだ?と思い立ち、試してみた。
私が持っているのはオイル式の砂時計。透明なオイルの中を、重さの軽いブルーのオイルが下から上へゆらゆらと浮上していくタイプのものだ。
これは可もなく不可もなく、という感じだった。砂時計を覗きこんで、姿勢が悪くなってしまうのはマイナス点だった。
 

音を聴く方法

 
音というのは音楽ではなく、虫の声や、雨の音、水の流れる音、波のよせ返す音などの自然界に存在する音に聴き入る方法だ。これは効果的だった。
聴いていると心地よく、違和感なく入ってきて、感想も思い浮かばないし、評価もしないですむ。
時間のない時は会社の昼休みに、イヤフォンで自然音のCDなどを聞きながらやった。
でも会社は昼休みでも人が居室にいるから、話し声や咳払いなどが常にあって、虫の音が途切れると聞きたくない雑音がわりこんできて気が散ってしまった。
 

道の先の月

 
 

 

 

最終的には、家で落ち着いて呼吸に集中して行うのが一番良かった


慣れてくると「あ、今(雑念のない状態に)入った」と感じる。
私の場合、閉じた瞼の先に奥行きが見えてくる。自分の前にまるで広い空間が広がっているように感じる。
そして今まで聞こえなかった小さな音、遠くで鳴く鳥の声や、かすかな風の音などが鮮明に聞こえてくる。
 
ひっきりなしに押し寄せてくる思考は消えてなくなり、自分の感覚だけがある。
自分が存在している、ただそれだけ。
そして、そう感じることにすごく安らぐ。
 
この感覚って、実は動物としての本能に大切なものなんじゃないか、と最近考えるようになった。
人間以外の動物たちはほとんど本能で動く。ごちゃごちゃ考えたりしない。
だからいつも感覚が冴えていて危険も察知するし、獲物も狩れる。
直感も働く。
現代社会の人間は、本来持っていた直感を失いつつあるような気がする。
 
話がそれたが、心を安らかに保つのに、マインドフルネスは確かに役立った。
平常心で過ごせて、無駄なマイナス感情にパワーを使わなくてすめば御の字だと思っている。