前々回、玄関の中にもうひとつドアをつけた、というお話をした。でもそれは猫を飼い始めてから何年も経った時のこと。
今回は脱走防止になんの策も講じてなかった頃に、私がやらかした話であります。
濡れた傘の置き場所
私は濡れた傘をしばらく玄関ドアの外に立てかけておき、水が切れた頃を見計らって家の中に取り入れて、傘立てにさしている。傘立てが雨水で溢れるのが嫌いだからだ。
でもそれが災いの元となった。
寝ていても飼い主の動きはキャッチしてますよ。レーダー(耳)は作動してますから。
その日も帰宅後、しばらくしてから私は「さて、傘を中に入れるか」と、夕食の支度を中断した。
おむすびを見ると、ソファの上で寝ている。よし、今がチャンスだ。
猫のレーダーを侮るなかれ
スリッパを脱ぐのが面倒なので履いたまま、ランダムに放置されているサンダルを飛び石代わりにして、たたきに降りた。
いつものようにちょっとドアを開けて手を伸ばし、外の傘に手が届いたと思ったその時、なにか黒っぽい影がにょろっとドアをすり抜けて外に出た・・・。
おむすびだった。
今までドアを開けてもあまり興味を示さなかった猫なので、すっかり油断していた。
私はあわてふためいて、追いかけるように外に飛び出した。
雨が降っていて、おむすびは階段の上で雨を眺めていた。
一方私は、泡食って頭はパニック。
後ろからひょいと持ち上げて家に入れようかと思った。
でももし、おむすびが興奮状態で背後から近づいただけで刺激されて、雨の中に飛び出したらどうしよう?と思うとそれもできなかった。(興奮状態は私の方だったのだが)
優しく「おむさ~ん。雨だからね~中に入りましょう」と声をかけながら必死にドアへ導いた。
結局おむすびは自ら家の中に入ってくれたが、ドアを閉めたあと、私の全身を駆け巡ったノルアドレナリンが、やり場を失って自爆した。
「おむすびっ。なんで外に出たの?!」と怒鳴りつけたのだ。
私は、猫に怒鳴らないこと、手を上げないことを心に決めている。
でもこの時は、ショッピングモールでだだをこねる子供に向かって怒りに任せてガミガミ言う母親のように、声を荒げてしまった。
悪いのは、猫ではなく人間だ
おむすびはぽかんと私を見ていた。
私がなぜ怒っているのかも、わかっていないように見えた。
その後も、びくびくする様子も反省する様子もなく、全くいつも通りだった。
でも猫はばかじゃないから、怒りの対象が自分だということはわかっていたんだろうと思う。
その直後に私は猛省した。
おむすびは何も悪くない。ドアを不用意にあけた自分が悪い。
なのに怒鳴ってしまった。
すぐにおむすびのところへ行ってご機嫌をとった。
おむすびはゴロゴロ言っていた。
本当にゴメンよ、おむすび。
こんなダメダメ飼い主にゴロゴロ言ってくれるなんて、なんと可愛いことよ・・・。
よぉし!
今夜はおやつを奮発だ!
おむすび編46に続きます
人気ブログランキングはコチラ