今週のお題「外のことがわからない」
外で暮らしていた猫も、何年も外へ出ないでいると勝手がわからなくなるらしい。
おむすびをうっかり外に出してしまった私の大失態の過去記事はコチラ。
日曜の昼下がり
天気の良いある日の休日、洗面所の掃除をしていたら、玄関から三太の呼ぶ声がした。
声がなんだか切羽詰まっている。
泡だらけの手を洗って玄関に行ってみると、青い顔をした三太が珍しく焦っている。
急いで、サンダルをつっかけて外へ出た。
三太が言うには「外に出た途端ビビったみたいで、車の下に駆け込んで出てこない」とな。
二人で地面に這いつくばって、車の下でうずくまっているおむすびに声をかけた。
でも、じっと固まって動かない。
目が怯えているように見える。
こっちも、どうしよう?
三太「そうだ、かつおぶしで釣ろう」
私 「そうだね!かつおぶしなら香りもいいし!」
私は家に駆け戻り、猫用かつおぶしのパックをひっつかんで車に戻った。
いつもはちょっとしかあげないが、この日ばかりは三太の手に盛大に盛ってやった。
何より食い気
「おむすび~、かつおぶしだよ~。今日はたくさんあるよ。おいで」と三太が猫なで声でおびき寄せる。
あれ?という顔をするおむすび、かつおぶしの香りが鼻先まで届いたか?
「いつもはえびねがケチケチしてちょっとしかくれないけど、今日はたくさん食べていいってよー」と三太。
こらこら、どさくさに紛れて人聞きの悪いことを言うんじゃないよ。
ケチなんじゃなくて、おむさんの健康を考えて控えてるんですよ。
かつおぶしに目が釘付けになったおむすびは、のっそりと立ち上がると、すたすたと車の下から出てきてあっさりと食べ始めた。
そこで、食べているおむすびを抱き上げて、家に入ってやっと一息ついた。
おむすびはいつもの世界に戻って、「かつおぶし、もっとちょうだい」って顔をしている。
私 「なんで外に出ちゃったの?」
三太「玄関の掃除してたらさ、おむすびが廊下からジッと見てるんだよね。でさ、出来心でドアを大きく開けてみたんだよね」
私 「出来心?!」
三太「だっておむすび、今までドアの開け閉めしても興味示さなかったじゃん。まさか出るとはねぇ」
「まさか出るとはねぇ」って、しゃあしゃあと言ってるんじゃないよ!と言ってやりたかったが、私にもおむすびに脱走された前科があるので言葉を飲み込んだ。
でもふざけてるよな・・・三太。飛び出した拍子に車に轢かれたらどうするんだ?
とにかくおむすびが食いしん坊で良かった。
3度目の脱走は絶対にさせないけど、万が一起きたら、またかつおぶしで釣るとするか。
おむすび編93に続きます
読んで下さりありがとうございます
人気ブログランキングはコチラ