大切な猫がいなくなってしまう夢を見たことありませんか?
うちは2度脱走されたことがあるせいか、そんな夢を見ることがある。
夢ってもともと支離滅裂なものだけど、夢の中で自分が自分じゃない奇妙な夢もある。
例えば自分が鳥になった夢。
それも力強く大空をはばたく鳥ではなく、飛ぶのが下手なへっぽこ鳥だったり。
当然夢の中で空を飛んでるけど、しんどくて苦しい。
侍になった夢も見たことがある。
夕暮れ迫る秋空の下で、敵にばっさりと後ろから斬られた。
地平線に沈みゆく燃えるような太陽を見つめながら、「これで終わりか」と思った。
やはり背後には気をつけなきゃいけない。
おむすびがいなくなった夢
どこを探してもいない。
カーテンの裏、洗濯機の中、思いつく限りのところを探すが見つからない。
この時の安堵はとてもリアルだ。
まだクローゼットの中にいるおむすびに「さぁ、出ておいで」と手を差し出すが、おむすびはきびすを返して、またクローゼットの奥へ引っ込んでしまった。
私はおむすびの尻尾をつかまえようとするが、するりをかわされた。
仕方なくみっちり並んだ服をかきわけておむすびを探す。
あれ?いない。
身を乗り出して、手を伸ばしても届かない。
クローゼットに足を踏み入れながら「このクローゼットってこんなに奥行きあったっけ?」と思う。
ここらへんから、これは夢だな、とわかってきた。
でも、夢の中の私はおむすびをつかまえるのに必死だ。
クロ―ゼットに全身入り込んで、手探りで進む。
これってデジャヴュだな、と思った。
こんな本、読んだことある。
夢の中では思い出せなかったけど、これはまさしくナルニア物語のライオンと魔女だ。
小学生の時夢中で読んだ。
大好きな物語で、実家を処分する時捨てることができず持ち帰り、今も本棚に並んでいる。
実家の庭
ライオンと魔女の中でクローゼットの先にある世界は凍てつく雪の世界だが、私の夢で迷い出たのは実家の庭だった。
野を焼くような懐かしい匂いがしていた。
うちの庭では、家で食べる野菜をたくさん作っていた。
私は、農作業に打ち込む父の背中に話しかけた。
nekoさんのブログには時々ご実家に帰る記事があって、読むたびじんとする。
定期的に実家に帰っていた頃の自分を思い出すからかな?
私の話に戻るが、今では父も母も亡くなり、もう帰る実家はない。
夢から覚めたら、急いでおむすびを探した。
窓辺でのんびり外を眺めていて、私の気配に気づくと振り返って鳴いた。
まだ、大事なものが手の届く場所にある。
そう思ってホッとしたのを覚えている。
おむすび編116に続きます
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